e食材辞典

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新鮮な食材の見極め方や旬の時期、下処理の仕方からその調理法まで、
毎日のお買い物や献立づくりに役立つ情報が満載です。

食材解説・監修|神戸女子大学家政学部教授 後藤昌弘(農学博士)

藻類

テングサ

テングサ

この食材のレシピ

分類 テングサ目テングサ科
原産地 北海道以南の沿岸各地に自生
学名 Gelidiaceae
別名 石花菜(せっかさい)
由来 凝る(こごる)藻であることから「コモルハ」、「コゴルモハ」とよばれ、その凝った物を「ココロブト」と言い、漢字で「心太」、トコロテンと言われるようになったとの説がある。
歴史背景 古くから用いられており、延喜式には「大凝菜州(おごのり)」として記載されている。江戸時代に伊豆地方では肥料として用いられていたが、1822年に代官がその使用を禁じたことから、寒天の原料として用いられるようになったといわれる。
時期 乾燥品は通年。(原料藻は4から10月に採取)
国内分布 各地にあるが伊豆半島、伊豆諸島産が多い。その他に徳島、愛媛、和歌山、志摩半島(三重)など。近年は中国や韓国からの輸入品もある。
特徴 トコロテン、寒天の原料になる紅藻類の海藻の総称。「マクサ」、「ヒラクサ」、「オバクサ」などが用いられる。元々は赤紫色であるが、水にさらし、天日乾燥を4~5回繰り返すと退色し、白色となる。
料理名 ところてん、ようかん
調理法 煮溶かして固めたものを酢じょうゆや黒蜜をかけて食べる。
加工品 干しテングサ、棒寒天、糸寒天、粉寒天
選び方 よく乾燥しているものを選ぶ。
保存方法 乾燥したところ、密閉容器で保存する。
栄養 食物繊維が多い。多糖類のアガロース、アガロペクチンを含む。乾燥品にはカリウム、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルも含まれるが、これらは加工した寒天やトコロテンでは少なくなる。