魚介類
ワタリガニ/ガザミ
分類 | ワタリガニ科 |
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学名 | Portunus trituberculatus |
外国語名 | swimming crab (英) |
別名 | ガザミ |
由来 | 泳ぎながら小魚や小動物などの餌を捕らえ、敵から逃げるために水の流れを渡っていくところから、ワタリガ二といわれる。 |
時期 | 晩春から初夏にかけて漁が行われ、8~10月が最盛期である。夏には脱皮することが多く、身肉が少なく、味も良くないので、秋の交尾後、冬から春先にかけての産卵期直前がおいしい時期とされる。 |
国内分布 | 東京湾以南に分布。内湾性で東京湾、三河湾、伊勢湾、瀬戸内海、有明海などが有名な産地である。 |
特徴 | 甲は横長で菱形に近い。甲幅は15cmを超える大きさになる。緑色を帯びた暗褐色で、甲の後方やはさみ脚に白い斑紋があるが、オスでは青みが強い。メスは産卵期前はびっしりと赤い腹子を抱いているものが多く、甲羅や足のつけねの肉もたっぷりついている。オスとメスを見分けるには腹の三角形の部分である前かけを見ると良い。広いものがメスで、狭いものがオスである。味噌と卵を重宝するため、メスの方が高価となる。 |
品種名 | ワタリガニ、ノコギリガザミ |
下処理 | わたりがにのさばき方は、①きれいに洗ったあと、足をつけ根から取り、腹側にある三角形の部分を手前に引っ張るようにしてはずす。②甲羅と胴の間に指を入れ、少し力を入れて引きはがす。③胴の両側についているガニと呼ばれているエラの部分を取り除く。④腹を下にしておき、胴の真ん中を縦半分に切り分ける。⑤食べやすいように、いくつかに切り分ける。 |
料理名 | ゆでがに(ゆでがざみ)、わたりがにの中華蒸し、わたりがにのおこわ、がざみの味噌汁、鍋物、かにみそ、がざみのグラタン、わたりがにの甲羅焼き、わたりがにのサラダ |
調理法 | 脚に身がほとんどなく、胴の肉とみそ、卵巣を味わう。ゆでたり蒸したりして酢醤油で食べるほか、和え物、サラダ、コロッケ、グラタン、かに飯などに。味は良いが可食部が少ないため、だしとして使うことも多い。 |
選び方 | つやつやして重量感があり、黒ずんでいないものを選ぶと良い。かならず生きているものを。俗に「かにのふんどし」と呼ぶ腹側の三角形の部分の大きいのが雌、細長いものが雄。雌より雄がおいしいとされる。 |
保存方法 | 冷蔵できるができるだけはやく食べる方がよい。冷凍保存も可能。 |
栄養 | タンパク質が主成分。脂質は非常に少ない。亜鉛、銅が多い。 |