魚介類
クルマエビ/マエビ、マキ、サイマキ
分類 | クルマエビ科クルマエビ属 |
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原産地 | 北海道南部以南の日本沿岸から西太平洋、インド洋に広く分布している。 |
学名 | Marsupenaeus japonicus |
外国語名 | Japanese tiger prawn, banmboo shrimp (英) |
別名 | マエビ、マキ、サイマキ(20g程度のもの) |
由来 | 体を丸めると車輪のような縞模様になることからこの名がついたといわれる。 |
歴史背景 | 和漢三才図会に「煮ると色は紅色に変わり、形は車輪のように曲がる故の命名」と記載がある。また、『本朝食鑑』には、各地で多く獲れたことが記載されている。 |
伝来 | 古来より各地で漁獲されてきた。明治期に天草諸島で畜養が始められた。養殖は昭和38年に山口県で始まった。 |
時期 | 養殖のものが多くなり、1年中出荷される。天然物は初夏から秋。 |
国内分布 | 天然ものの主な産地は、三河湾、有明海、瀬戸内海、などがあり、愛知、愛媛、大分で漁獲高が高い。現在は養殖も盛ん。 |
特徴 | すべての腹節の幅が狭く、大柄の縞模様を持つ。淡い褐色か青灰色の地に、茶褐色か青褐色の幅広い縞模様がある。縞は頭胸甲では斜めに、腹部では横に走る。独特の甘味があって美味であり、クルマエビはアミノ酸組成を比較すると他のエビよりも多く、味はエビの中でもっとも美味といわれ、生きたまま食べるのが最高の調理法といわれる。呼び名は大きさによって異なり、10cm以下で約20g程度のものは「小巻」や「鞘巻(さいまき)」、それより大きいものを順に「中巻」、「巻」とよぶ。20cm前後の20g~40gのものが「車蝦」、最も大きく30cmで100g近くになる大きいものは、「大車(おおぐるま)」とよばれる。 |
下処理 | 冷水にさらすことで余分な脂やくさみを取り、えび本来の甘みを引き出すことがでできる。背わたは消化器官なので必ず取り除く。新鮮なものは頭をとるときに一緒に抜けるが、残った場合は背を丸め、竹串を背わたの下の部分に差し込み、そのまま持ち上げるようにして抜く。殻をむく場合は、背わたを除いた後、殻つきのまま氷水に約15分間浸けてアクとぬめりを除く。頭のほうから腹肢の縁に指の腹を引っ掛けて一枚ずつむく。 |
料理名 | 刺身、湯引き、洗い、天ぷら、鬼殻焼き、海老しんじょ椀、黄身焼き、粕漬け、蕪巻き、酢の物、中国風醤油炒め、茶碗蒸し、握りずし、車海老の黄身ずし、ガーリックバター焼き、炊き合わせ など |
調理法 | 生食、焼く、蒸す、煮る、揚げる など |
加工品 | えびせんべい、焼き海老 |
選び方 | 刺身にするときは生きたものを使う。鮮度のよいものは、形がととのい、全体に透明感があり、目が生き生きとしている。また、新鮮なものほど火を通したときに美しい朱色に変わる。身が殻にしっかりつき、頭がぐらつかず黒変しておらず、大型で体表には光沢があるものを選ぶ。 |
保存方法 | 活けは冷やして乾燥したおが屑と一緒に詰められて流通されている。このときエビは冬眠状態になり、このままで数日間は生きている。仕入れ後は箱ごと冷暗所にストックする。生きたクルマエビには冷蔵庫の温度が低すぎ、弱ってしまう。 |
栄養 | タンパク質が主成分で脂質は少なく、低カロリーである。カルシウム、マグネシウム、亜鉛、銅やビタミンB12が比較的多い。 |