毎日の運動で活力は取り戻せる!
タイプAのあなたは現在、心身ともに活力が低下しています。ココロもカラダも使わなければ「力」は弱まっていきますが、毎日、カンタンな運動を続けるだけでも、元気に過ごせるようになるのです。ここで紹介する運動は、全部おこなっても20分弱程度。しかも、リビングなどで気軽に始められます。最初はストレッチだけでもかまいません。今すぐ試してみましょう!
フレイルを予防する運動タイプA
ここで紹介しているのは、タイプA「フレイル状態」=「心身ともに活力が低下した状態」の運動メニューです。
現在のフレイル度をまだチェックしていない方は、まず、最初に「フレイル度チェックテスト」を行いましょう。
運動前のストレッチ
ストレッチは、フレイル度にかかわらず、運動前に必ず行いましょう。 下半身のストレッチは、準備運動としてだけでなく、転倒予防や腰痛軽減など様々な効果があります。 歩行がしやすい状態を作ることは、フレイル予防・軽減にとって非常に重要です。
脚の裏側のストレッチ
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1.椅子に浅めに腰かける
平らな床に椅子を置き、浅めに腰かけます。膝が90°になる程度の高さがよいでしょう。背筋をしっかり伸ばし、両手をももの上に置きます。
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2.左脚を伸ばす
左脚をしっかり伸ばし、かかとのみを床につきます。
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3.骨盤から上半身を倒しながら、左脚の裏側を伸ばす
両手を左膝のあたりに添え、15秒間以上、膝を伸ばしましょう。呼吸は止めず、ゆっくり吐き出すようなイメージで行います。
背中を丸めず、おへそを太ももにつけるようなイメージで、上半身を前に倒しましょう。
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4.右脚を伸ばす
右脚をしっかり伸ばし、かかとのみを床につきます。
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5.骨盤から上半身を倒しながら、右脚の裏側を伸ばす
両手を右膝のあたりに添え、15秒間以上、膝を伸ばしましょう。呼吸は止めず、ゆっくり吐き出すようなイメージで行います。
背中を丸めず、おへそを太ももにつけるようなイメージで、上半身を前に倒しましょう。
太ももの前面のストレッチ
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1.椅子に横向きに腰かける
平らな床に椅子を置き、横向きに腰かけます。膝が90°になる程度の高さがよいでしょう。背筋をしっかり伸ばし、両手をももの上に置きます。
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2.左・右の脚を後ろに引き、太ももの前面を伸ばす
左脚を後ろにしっかり引き、つま先のみを床につきます。両手を背もたれなどに置き、15秒間以上、左ももの前面を伸ばしましょう。リラックスした状態で、呼吸は止めず、ゆっくり吐き出すようなイメージで行います。反対を向き、同様に、右脚も後ろに引いて、右ももの前面を伸ばしましょう。
脚のつけ根を伸ばし、おへそを前にグッと突き出すようなイメージで、太ももの前面を伸ばします。
内もものストレッチ
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1.椅子に浅めに腰かける
平らな床に椅子を置き、浅めに腰かけます。膝が90°になる程度の高さがよいでしょう。背筋をしっかり伸ばし、両手をももの上に置きます。
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2.脚を左右に開き、内ももを伸ばす
脚を左右にしっかり開き、内ももを伸ばしましょう。両手で膝のあたりを外側に向かって押すようにしながら、15秒間以上かけ、上半身を前に倒していきます。
背中が丸まらないようにし、呼吸はゆっくり吐き出すイメージで行いましょう。
おしりの脇のストレッチ
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1.椅子に浅めに腰かける
平らな床に椅子を置き、浅めに腰かけます。膝が90°になる程度の高さがよいでしょう。背筋をしっかり伸ばし、両手をももの上に置きます。
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2.右脚を上げ、右のおしりの脇を伸ばす
右脚を上げて左ももの上に置き、両手を右膝に添えましょう。両手で膝を外側に押すようにしながら、15秒間以上かけ、上半身を前に倒していきます。右のおしりの脇が伸びていることを意識してください。
背中が丸まらないようにし、呼吸はゆっくり吐き出すイメージで行いましょう。
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3.左脚を上げ、左のおしりの脇を伸ばす
左脚を上げて右ももの上に置き、両手を左膝に添えましょう。両手で膝を外側に押すようにしながら、15秒間以上かけ、上半身を前に倒していきます。左のおしりの脇が伸びていることを意識してください。
背中が丸まらないようにし、呼吸はゆっくり吐き出すイメージで行いましょう。
フレイル状態の方のバランストレーニング
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1.椅子の脇に立つ
平らな床に椅子を置き、背もたれ側に、横向きに立ちます。背筋をしっかり伸ばし、手を背もたれに添えましょう。
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2.左脚のみの片脚立ちになり、キープ
右脚と左手を軽く上げ、30~60秒間、保ちます。
背もたれに軽く手を添えていることで、難易度が調整されます。
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3.右脚のみの片脚立ちになり、キープ
支える手はそのままに、今度は左脚と右手を軽く上げ、30~60秒間、保ちます。バランス能力が向上し、転倒予防効果も期待できるでしょう。
背もたれに軽く手を添えていることで、難易度が調整されます。
フレイル状態の方の座ったバランストレーニング
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1.椅子に浅めに腰かける
平らな床に椅子を置き、浅めに腰かけます。膝が90°になる程度の高さがよいでしょう。背筋をしっかり伸ばし、両手をももの上に置きます。
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2.両腕を広げ、上げる
両腕を広げ、肩の高さよりやや低い程度まで上げましょう。
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3.左側に体重をかけていく
腕はそのままで、両足を少し床から浮かせます。ゆっくり左側に体重をかけていき、左のおしりにしっかり体重がかかるように意識しましょう。できれば、最大限に体重をかけた状態で、5秒程度キープすると、より効果的です。
顔と腕の位置は、2の状態を保つようにします。腕は床面と水平の状態をキープしてください。
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4.右脚にも体重をかけていき、繰り返す
右側にも同様に体重をかけていきましょう。これを左右各10回、繰り返します。
足を浮かせるのが難しい場合、地面に軽くついていてもかまいません。バランス能力の向上以外にも、腕が伸ばしやすくなるなどの効果が出てくるでしょう。
共通となる下肢のレジスタンストレーニング
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1.椅子に浅めに腰かける
平らな床に椅子を置き、浅めに腰かけます。膝が90°になる程度の高さがよいでしょう。背筋をしっかり伸ばし、両手を座面に添えます。
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2.右脚を浮かせる
そのままの姿勢で、右脚を浮かせましょう。
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3.右脚の上げ下げを繰り返す
膝の角度を一定に保ちながら、右脚を軽く上げます。下ろした際、かかとが床につかないようにしましょう。10回程度、繰り返します。
脚のつけ根から動かすように意識してください。行いやすいスピードで、呼吸は止めず、自然に繰り返します。
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4.左脚を浮かせる
次に、左脚を浮かせましょう。
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5.左脚の上げ下げを繰り返す
膝の角度を一定に保ちながら、左脚を軽く上げます。下ろした際、かかとが床につかないようにしましょう。10回程度、繰り返します。
脚のつけ根から動かすように意識してください。行いやすいスピードで、呼吸は止めず、自然に繰り返します。
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★慣れたら3秒間かけて上げ、3秒間かけて下げる、さらに5秒間かけて上げ、5秒間かけて下げるなどのトレーニングにも挑戦してみましょう。
全レベルの方共通のウォーキング
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1.背筋を伸ばして立つ
両脚をそろえ、背筋をしっかり伸ばして立ちます。
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2.普通に歩く
かかとから踏み出すように歩きます。
腰が曲がらぬよう、おへそが前にやや引っ張られるイメージで、姿勢よく歩きましょう。
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3.大股歩きをする
かかとから踏み出すように、大股歩きをします。腕をしっかり振りましょう。
腕は、後ろに大きく振ることを意識するとよいでしょう。
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4.早歩きをする
かかとから踏み出すように、早歩きをします。腕をしっかり振りましょう。
腕は、後ろに大きく振ることを意識するとよいでしょう。
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★普通歩きを2~3分間、大股歩きを30秒~1分間、早歩きを30秒~1分間など、交互に繰り返しながら行うと、脚力や歩行能力が向上します。屋外でのウォーキングが困難な場合、その場の足踏みのみでもよいでしょう。